藝フィルレポート
35年間在籍した職場の回顧録
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藝大フィルとの35年(その1)アットホームな職場です
サークルではない やっと、ようやく、ついに…定年を迎えた。 「藝大フィルハーモニア管弦楽団」 自分が入団した当初は「東京藝術大学管弦楽研究部」と、まるでサークルのような名称であった。それ故、演奏会の度に「教員で構成された…
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中止とか差し替えとか
中止 …いつも通り、普通にリハーサルは行われた。 「第7回モーニングコンサート」のプログラム前半は、作曲家の学生による新作と、コルンゴルト作曲のヴァイオリン協奏曲。自分はこの新作のpiccoloのみを担当していたので、後…
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ちょっとした後悔と大きな不安
出演料は出ないが、久々なので興味本位で参加してみた。 そのコンサートは「チャリティー第九」。G大の教員・学生が一丸となって、ベートーヴェンの交響曲第9番を演奏し、その売上金は全額何処かに寄付するという、大イヴェントである…
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大切な大切な…とても大切な仲間
嘘だろ?! 此奴は何てふざけたメールを回すんだ、これじゃ当の本人に失礼極まりないだろ!と、最初は目を疑った。電車の中でうつらうつらとしている最中に来たメールだから、夢かなとも思った位だ。その内容は 「当団ファゴット奏者の…
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可愛い先輩
…なんて初っ端から言うのは失礼かも知れない。でも1つ上のクラリネットのO.A先輩は、藝大入学時から「わぁ、可愛いな」という印象だった。 それから10年程が経ち、自分がGフィルに入団して3年位経った辺りか、、、そのO.Aさ…
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コロナと声楽
演奏形態の中でもとりわけ飛沫やエアロゾルによる感染が懸念されているのが、声楽と管楽器だ。管楽器については最早マスク着用は不可能。声楽は可能だが、声そのものが妨げられるリスクはどうしても避けられない。 昨年G大は従って声楽…
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困った新人
ふと気がつけば、この数年の間にオケのスタッフがガラッと変わった。インスペクター・ステージマネージャー・ライヴラリアンetc.これも4年前のオケ連加入による運営体制の変化故であろう。 スタッフの仕事はどれもとても大変そうだ…
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100曲
藝フィルの「モーニングコンサート」では、年に4曲ほど作曲科の学生によるオーケストラの新作が披露される。本日の公演でもその一つを演奏してきたが、数えてみたら今日のこの曲が自分にとってのモーニング新作の丁度100曲目という記…
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オケ…この1年
波乱万丈のGフィル2020年度が終わった。一昨日「Jr.アカデミー成果発表会」と称する中学生達のコンチェルト・シリーズを無事に終えて、今年度の業務終了。畏らく何処の大学も何処のオーケストラもそうだと思うが、こんな1年にな…
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不名誉な記録
嘗て、尊敬するフルート奏者で、当時の読売日本交響楽団の首席奏者であった故:小泉剛先生に「オーケストラで演奏する一番の心得って何でしょうか?」と、自分が若い時に質問したら、先生曰く「オケに穴を空けない事だよ。吹けなくても落…