ブラスバンド,  身体・健康

ノンアルコール

昨今「ノンアルコール」のビールや酎ハイ等が流行っている。以前は興味がなかったし、たまに飲んでみてもあまり美味しいとは思わなかった。況してや車もバイクも今は運転しないから、その“必要性”もないし。

ところが最近、とある席にてノンアルビールを飲む機会があった。意外とあれから味は“進化”しているようで「あ、これビールだ」と言える位美味しかった。そしてそれをきっかけにちょくちょく買ったり、外でも飲むようになった。

ただ味が良くなったからという訳でもなく、やはりこれも年齢に関係するかも知れないが、飲んだ後の行動に支障を来さないのが良い。こんな風に自分とノンアルとの関係が近くなってきたところで、更に凄い「ノンアル」を先日体験した。

ノンアルコール合宿

岐阜県揖斐郡揖斐川町。この山奥にある施設「星の家」にやって来たのは4年ぶりである。岐阜市内にて活躍している子供のバンドの夏合宿だ。4年のブランクは自分だけが来なかったのではなく、バンド全体の宿泊も兼ねたフル合宿自体が4年間滞っていた。勿論理由はコロナだ。

2019年までは順調に開催されていたこの合宿だが、2020年の春〜時の安倍首相が全国の学校を閉鎖した頃だが〜その流れを受けて春合宿も直前に中止となる。世の中は「緊急事態宣言」「蔓延防止」が続き、ワクチンも未だない状態。その後合宿は2020年夏・2021年春・2021年夏・2021年春と、取り敢えず日にちと会場は押さえたものの、立て続けに「中止」の連絡が来る。その度に楽団の役員の方からお気遣いのお菓子など贈って頂き、有難いのと申し訳ないのと哀しいので遣る瀬無い気持ちになる。団のコンサートも中止が続いたようだ。

そして昨2022年の夏、合宿ではなく宿泊を伴わない「強化練習」という形で再開される。岐阜市内の公民館を短期間で借りまくり、パートごとに分散してレッスン。我々はホテルに宿泊。

そして今年2023年春。同じような強化練習が行われたが、会場は1箇所に集められた。子供達は上級生のみ1泊したようだ。

その後、新型コロナウィルス感染症は5月に「5類」となって、世の中はほぼ日常を取り戻し、そうして今回遂にフル合宿も復活。またあの元気な子供達・保護者の皆さん・そして同僚の講師陣と一緒に過ごせると思うと、個人的には嬉しくて仕方がない。

かくして夏合宿は再開されたが、その4年前とは劇的に変わった部分がある。

子供達が寝た後の講師陣による「呑み会」が無いのだ。嘗てはビール・ワイン・焼酎・ウィスキー、方々からの差し入れのおつまみ、自分もここに来る途中で差し入れ用に買って行ったりして、毎晩酒盛りしていた。同じ講師の間でも年齢差があるものだから、もっと昔の自分が若い頃は年配の先生よりもそうそう早く寝るわけにもいかなかったり、酷い時には午前3〜4時位までウダウダと飲み明かし、翌日は頭痛や眠気と闘いながらのパートレッスン。。。

省みればこれはかなり不健康だった。それが今年は一切ない。団できちんと決めた事なのだと思うが、となると日々の夕食は6時には食べ終わっちゃうから、翌朝7時半の朝食までは一切何も口にしない訳で、これは今までになく自分の身体には画期的な事であった。ただ、それではあまりにも夜中にお腹が空くだろうという訳で、食堂には軽食が常備され、大人も子供も適当に口にしていたようだ。しかし自分は敢えてそれもしなかった。ただ、水やお茶などの飲料水は常時補給していた(これも団が用意してくれていた)。この生活が3日続くと、何だか自分の身体が「浄化」されたように感じた。勿論酒類は1滴も身体に入れていない。

実を言うと自分は環境が変わるとあまり眠れないタイプだ。なので(歳のせいか)寝つきが悪かったり早くに目が覚めたりして睡眠時間は頗る足りない筈なのだが、日中はいつもとても冴えていた。

これもノンアルコールのお陰なのだろうか。本来合宿とはかくあるべきなのだろう

合宿施設のすぐ近くにプラネタリウムがある。ここに子供達を連れて行くのももう慣例となっており、約30分の天体ショーを皆で満喫するのだが、満天の星空が映し出された途端、ここで初めて4年間のブランクからの再開を実感し、感動していた。因みにここでも自分は眠くならず、寧ろ解説に耳を傾けていたが、子供達の中には大イビキをかいて周りを苦笑させていた輩も。。

コロナが齎したリセット効果

ただし、新型コロナウィルスは消えた訳ではない。現在でも生徒がコロナにかかってレッスンに来られなくなった・本番に出られなくなった、という話をよく聞く。この合宿中も子供達は基本マスクを着けているし、手洗いも常に心掛けている。そんな中で大人だけが酒盛りなんかするのは本末転倒だが、仮にコロナ禍でなくてもやはり合宿中のアルコール摂取は、もう止めるべき時期に来ているのかも知れない。新型コロナウィルスはある意味、こうした様々な局面で一旦リセットボタンを押したのだと思う。

朝早くに目が覚めて、外に出てみる。日の出前はまだ涼しく、山々には靄がかかり鳥の囀りがあちこちから聞こえる…。まさに前夜に呑んだ後では決して味わえない爽快感であった。

…ただ、日中はここももの凄く暑かった。今夏の暑さは本当に異常だ。

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