オーケストラ
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藝大フィルとの35年(その2)究極の選択
他のプロオーケストラは今や65歳まで延長雇用が可能だし、藝大内でも例えば常勤クラスや、非常勤講師は67歳位まで在籍できる。 だが、藝フィルは60歳でクビ。契約は1年ごとの更新で、社会保険も厚生年金も福利厚生も何にも無し。…
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藝大フィルとの35年(その1)アットホームな職場です
サークルではない やっと、ようやく、ついに…定年を迎えた。 「藝大フィルハーモニア管弦楽団」 自分が入団した当初は「東京藝術大学管弦楽研究部」と、まるでサークルのような名称であった。それ故、演奏会の度に「教員で構成された…
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2022年 今年の「曲」
今年の漢字は「戦」だった。良い戦い(W杯など)・そして言わずもがな、悪い戦いも起こった1年であった。 自分は今年還暦になったが、自分にとっての漢字は、恐らく同い年の大半が選ぶであろうこの「還」ではなく、「再」である。 ブ…
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中止とか差し替えとか
中止 …いつも通り、普通にリハーサルは行われた。 「第7回モーニングコンサート」のプログラム前半は、作曲家の学生による新作と、コルンゴルト作曲のヴァイオリン協奏曲。自分はこの新作のpiccoloのみを担当していたので、後…
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ちょっとした後悔と大きな不安
出演料は出ないが、久々なので興味本位で参加してみた。 そのコンサートは「チャリティー第九」。G大の教員・学生が一丸となって、ベートーヴェンの交響曲第9番を演奏し、その売上金は全額何処かに寄付するという、大イヴェントである…
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大切な大切な…とても大切な仲間
嘘だろ?! 此奴は何てふざけたメールを回すんだ、これじゃ当の本人に失礼極まりないだろ!と、最初は目を疑った。電車の中でうつらうつらとしている最中に来たメールだから、夢かなとも思った位だ。その内容は 「当団ファゴット奏者の…
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自分と沖縄の50年
丁度50年前の一昨日、1972年5月13日(土)、小学校4年生だった時の「帰りの会」(ホームルーム)で、担任のU先生がこう仰った。 「来週月曜日は沖縄返還のため、学校の授業は午前中で終わりです。」 オキナワヘンカンって何…
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可愛い先輩
…なんて初っ端から言うのは失礼かも知れない。でも1つ上のクラリネットのO.A先輩は、藝大入学時から「わぁ、可愛いな」という印象だった。 それから10年程が経ち、自分がGフィルに入団して3年位経った辺りか、、、そのO.Aさ…
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2021年 今年の「曲」
…確かついこの間、2020年版でこの話をしたばかりだと思っていたのに、いやはや本当に月日が経つのは早いものである。 これ程まで1年が早いと思ったことはなかったが、その理由は単純に仕事が、特に演奏の本番が激減した事にも因る…
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コロナと声楽
演奏形態の中でもとりわけ飛沫やエアロゾルによる感染が懸念されているのが、声楽と管楽器だ。管楽器については最早マスク着用は不可能。声楽は可能だが、声そのものが妨げられるリスクはどうしても避けられない。 昨年G大は従って声楽…