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藝フィルとの35年(その5)歴代外国人指揮者考察
フランシス・トラヴィス 1989〜1994 客員教授 【テンポ感】 無いに等しい。1小節とて保てない。 【表現力】 あまり無い。が、第九の終楽章で「ヘェ〜、此奴にも少しは音楽があったのか」と思う瞬間が1回だけ。 【効率性…
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藝大フィルとの35年(その4)棒を振る人/棒に振る人
「オケ連」に加入したら、組織を変えなくてはならないことは先述の通りだが、その中に「常任指揮者を立てる」というのがある。Gフィルでは高関健先生・山下一史先生・そして迫昭嘉先生だったが、高関先生はこの3月で退職され、現在首席…
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藝大フィルとの35年(その3)飽和状態
Gフィルは他のプロオケに比べるとかなり稼働時間は少なく、基本は1シリーズあたり週3回、月・水・木曜日の午前中のみ。これはモーニングコンサートと指揮科関係のスケジュールで、定期演奏会やオペラ公演・また他の特別演奏会ともなる…
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藝大フィルとの35年(その2)究極の選択
他のプロオーケストラは今や65歳まで延長雇用が可能だし、藝大内でも例えば常勤クラスや、非常勤講師は67歳位まで在籍できる。 だが、藝フィルは60歳でクビ。契約は1年ごとの更新で、社会保険も厚生年金も福利厚生も何にも無し。…
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藝大フィルとの35年(その1)アットホームな職場です
サークルではない やっと、ようやく、ついに…定年を迎えた。 「藝大フィルハーモニア管弦楽団」 自分が入団した当初は「東京藝術大学管弦楽研究部」と、まるでサークルのような名称であった。それ故、演奏会の度に「教員で構成された…
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「助成金」という精神的苦痛
ARTS for the future! 2 通称AFF2!(エーエフエフツー)、これにはこれまで約10ヶ月間、心底苦労させられた。所謂文化庁が出してくれるプロの芸術活動に対する助成金である。助成の理由は勿論コロナだが、…
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2022年 今年の「曲」
今年の漢字は「戦」だった。良い戦い(W杯など)・そして言わずもがな、悪い戦いも起こった1年であった。 自分は今年還暦になったが、自分にとっての漢字は、恐らく同い年の大半が選ぶであろうこの「還」ではなく、「再」である。 ブ…
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還暦ライヴ…23年の時を超えて
今年4月の或る日、1本の電話がかかってきた。大学の同期でホルン奏者の山内君からだ。もう何年ぶりだろう? 話の内容は「久しぶりにティビアでコンサートやらない?」というお誘い。ティビアというのは昔組んでいたアンサンブル「TI…
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中止とか差し替えとか
中止 …いつも通り、普通にリハーサルは行われた。 「第7回モーニングコンサート」のプログラム前半は、作曲家の学生による新作と、コルンゴルト作曲のヴァイオリン協奏曲。自分はこの新作のpiccoloのみを担当していたので、後…
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社会経済活動の再開と第7波
これは都内のあるパーティーの様子だが、見た感じではコロナ前に開催された、少なくとも3年以上前の光景と思いきや… 実際はつい先週の出来事である。流石に給仕さんやカメラマン等のスタッフの人達は全員きちんとマスクを着用していた…