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「別」

今年の漢字は「金」だった。金メダルの「金」だ。2012年,2016年も同じくこの文字だったので、やっぱりオリンピックが関与しているようだ。「ああ、またか〜」という辟易感が否めない。

今年は自分の意見では「株」だと思う。コロナで乱高下した株価、そして例の「変異株」、今年の春から夏にかけて、日本は本当にこれに翻弄された。そして今、また新なる変異株が発見され、警戒感を高めている日本・そして世界である。

昨今国内の新規感染者数は大分減ってきたとはいえ、今年一年も引き続き新型コロナウィルスに始まり、そして新型コロナウィルスで終わろうとしている。

自分にとっての一文字

さて、自分自身にとって、今年2021年を印象付ける漢字一文字は、紛れもなく「」である。若しくは「」とも言えるか。その心は…色々あるのである。

先ず今年1月末に、長いこと病床に伏していた義母が永眠、その後身内の他界は秋にもう1件あった。1年に2回も葬儀をする事になるとは、全く予想だにしていなかった。まさに“永遠の別れ”である。

一方“永遠”ではないが、オーケストラで一つのお別れがあった。33年間隣でご一緒させて頂いた藝大フィルのフルート奏者のO.Aさんが定年退職、これについては以前にも記事にしたが、或る日から突然もう隣にいらっしゃらない、となると解っているとはいえ、やはりそこはかとなく寂しいものがある。

また、プライベートでは我が家で遂に子供が独立して家を出て行った。まあ、そんなに遠くには住んではいないものの、夜になると妙にシーンとしていて“居る”と“居ない”の差を痛感するものである。

ただ、以上の4件は特にコロナウィルスとは関係のない事だ。しかしもう一つ、これはやっぱりコロナのせいでもあるなという件があった。

自分のもう一つの職場である「ムラマツフルートレッスンセンター」での自分の生徒が激減した事だ。レッスンのスケジュール自体は今年2月に通常通りに戻ったものの、度重なる緊急事態宣言の影響もあって、そう簡単に生徒さんが戻ることはなく、結局退会する人が続出、自分のクラスでもこの1年の間に4〜5人れてしまったか。そのため週2日だった自分のレッスン日は1日に余儀なく減らされてしまった。

顧みれば、他の仕事との兼ね合いでスケジュールを臨時に変更する手間や、発表会に関する負担についても週2はなかなかキツいものがあっただけに、少しだけ肩の荷は軽くなったものの、やはり仕事がれて行った寂寞感は否めない。

そういえばコロナ前に比べて、センター自体も大分閑散として寂しくなっている。ソーシャルディスタンス故にと言うわけではなく、今は本当に待合室に人が居ない。新型コロナウィルスがこのような大規模音楽教室に齎した悪影響は計り知れない。自分のクラスのみならず、教室自体が閉室に追い込まれる事態だけは避けたいものである。

来年への願い

国内の新規感染者の減少と共に、長らく続いていた緊急事態宣言・飲食店の時短営業・イヴェントの人数制限も全て解除となり、世の中の経済活動は少しずつ復活してきた。だが我々みたいな職業は、その復活ペースが遅れてやってくる。だから現時点では自分の仕事環境は緊急事態宣言時と殆ど変わらず、いや寧ろ1年前はまだ給付金なり助成金なりで補充されていたので、今年の方がプアーなのである。

確か5年前の自分の漢字は「集」だった。やはり人が(いろいろな形で)集まって来なければこの仕事は成り立たない。来年は、来年こそは心機一転、是非「来」「集」といった感じが来て欲しいと心から願う。

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