身体・健康

最近よく耳にする病名…

それは「パーキンソン病」だ。例のコロナウィルス感染症とは別に、最近は自分の近辺で知人がこの病気を発症したという知らせをよく聞くのだ。パーキンソン病とは脳の病気の一つで、身体にいろいろな症状が出るようである。例えば手足が震える、歩行障害が起こる、顔の表情が“うつろ”になる…等。

知人でこの病気になった人は、これまでに少なくとも6〜7人はいるだろうか。実は自分の父親がそうだった。手先の細かい作業ができなくなり、前につんのめるような歩き方になり、自転車にも乗れなくなった。どうやら身体の先端から少しずつ効かなくなってくるらしく、先の“うつろな表情”というのもつまり、顔の表情筋の動きが鈍くなるという事か。そういえば父は食べ物が口からこぼれるようになった。これは脳からの命令を神経に伝える物質が極端に少なくなるからだそうで、現時点では大分良い薬が開発されてきたものの、特効薬はまだないそうである。

プロ・アマ問わず楽器を演奏する人にとっては、この病気は頗る厄介であろう。指は動かないし、管楽器奏者に至ってはアムブシュアが定まらなくなる。もし自分がそうなったら…と思うと、もう発狂しそうだ。音が出ないではないか。しかし原因が特定できない以上、明日は我が身でないとも言えない。

そして…残念な事に、これの発病の知らせを聞いてから、割と短期間のうちにこの世を去る方が多い。父の場合は、発病後1年程で逝ってしまった。他にも先輩のお父上・親戚のお婆様・お世話になった作曲家の先生等…。

しかし一方、この病気と闘いながらも長生きしている人も。例えば映画「Back to the future」シリーズのマイケル.J.フォックス氏。彼も確か大分昔にこのパーキンソン病の事をカミングアウトしたが、現在も健在である。治療法や薬の開発は進歩しているらしく、そのお蔭でもあろう。

思うに世界は今、新型コロナワクチンの開発に世界中が注目しているが、一方このような難病についてももの凄く研究がなされている筈である。自分の身近でこれを発症した人達が、くれぐれも長生きしてくれるよう、そして必ずや特効薬が開発される事を、心から願うばかりである。

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