オーケストラ,  藝フィルレポート

戦歿者追悼式2018

 
平成最後の追悼式である。現在の天皇皇后両陛下がこの式典にご臨席されるのも、まさに今日が最後という訳だ。なので、自分もオケの席からこの“ナマ陛下”が見られるのは最後かと思い、しっかりと目に焼き付けて来た。
近頃「あれ、今って西暦何年だっけ?平成何年だっけ?」と判らなくなることがある。1989=平成元年という計算はつくづく解り辛いので、現在の陛下にはもう2年頑張って頂けば、2021=新元号元年となって計算し易いのに…なんて自分勝手な願望を抱いたこともあった。
だが、今日の正午に式壇中央に向かう両陛下の御姿を遠目から拝察し、思わず反省してしまった。僅か10m程の距離、そして追悼のお言葉を延べられるご様子、大分体力的にはキツそうに見受けられた。なのに、その後の政治家等4人による「追悼の言葉」も二人でしゃんとして耳を傾けられておられたが、自分などあんな風な状況では多分5分ともたないと思う。ご病気もされたし、普段の御公務も我々が想像する以上にハードなのであろう。
昭和の時代の、あの溌剌とした皇太子サンのイメージがどうもまだ残っているので、何だかその時の流れについて行けず、目の前にいらっしゃる“お爺様に一瞬頭がパニックになる自分がいる。そうか、やっぱり本当に退位されるのだなと、この時初めて「平成」の終わりが実感として自分に伝わってきた。
Gフィルはこの式典の間はBGMを演奏したりしなかったりだが、曲はいつも決まっていて毎年同じなので、自分のパートもほぼオートマチックに体が動いて吹いている。今日も灼熱の太陽の下、すごすごと引き上げて帰って来たが、当たり前ながらもある事に気づいた。
そうか、来年からはあの席に今の皇太子様と雅子様がお座りになるのか。どんなお話をされるのかな?今の両陛下はそれをTVでご覧になるのだろう。くれぐれもご隠居後も体調にはお気を付けて頂きたいものである。

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