奈落の底

昨日、無事にオペラ「フィガロの結婚」終了。今年は大変珍しく、GPから本番まで1ぺんの悪天候にも遭わなかった。季節的にほぼ毎年、何らかの大雨とか台風とかにかち合ってきたのだが。

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会場のG大奏楽堂は舞台表も裏もそんなに大きいホールではない。従って、こういう大掛かりな演目ともなると、舞台裏が大変な事になっている。

特に控え室。指揮者、ソロキャスト、衣裳、スタッフ、合唱、そしてオケ…詰まるところ、部屋が足りない。

こういう時に一番犠牲にされるのがオケの男性団員。部屋なんかあてがわれない。着替えたきゃその辺でどうぞ、という訳だ。(女性団員はちゃんと部屋が用意される)で、結局何処へ押しやられるかというと…

奈落である。奈落とは舞台の真下にある広大なスペースの事で、ひな壇、スポットライト、箱馬等、セッティングに必要な大道具小道具の類が置かれているいわば倉庫である。

何でまたこんなゴチャゴチャした奈落の底に、と普通なら嫌がるところであろうが…

実は自分はこの場所が大好きなのである。自分にとって「オペラ」といえば「奈落」嬉しい奈落。よくぞあてがってくれたと、誰にだか知らないが感謝したい。

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上の舞台の丁度真下に位置するのがこの写真の場所。右端には木工作業台、周りにはそれに伴う工具類が収納されている。勿論舞台スタッフ専用だが、そもそも我々が使う必要などない。その奥にはピアノや打楽器セットを舞台上にあげる為のエレベーター。楽器庫から直接上げられるようになっている。

このようにもう、男ゴコロをくすぐる物が沢山揃っているので、舞台リハの日などは早めに入館してこれらを眺めながら音出ししている。椅子は使い放題、飲食OK昼寝OK、吸音処置もされているので、とにかく静かでいい。とてもイイ。

男性陣は全員ではないが、銘々ここで音出ししたり着替えたり、今年は女性のラッパ奏者も降りて吹いていたが、もはや別に気にもせず。

眺めるのはこういった機械、道具類だけではない。壁一面、過去のここでのコンサートのポスターが貼られているのだ。

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「ああ、こんな本番もあったっけ。これはキツかったな、こっちは暇だったな」とか思い出しながらロングトーンなどしていた。

 

 

 

 


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