油の話 その3

ピッコロの本体は木でできているので、湿度の変化の激しい日本では、この本体のメンテナンスも必要だ。日々のお肌のお手入れ、という訳だ。

オーボエやクラリネット等もそうだが、特に冬場は乾燥に気を付けないと、割れちゃうことがある。

そこでまた油だが、今度は勿論キィオイル等の潤滑油ではない。

度々ご登場頂くリペアマンの故Dさんは、昔こんな事を言っていた。

「ピッコロはキィもその他の金属部分も全部外して、オリーブオイルのお風呂に入れちゃう人がいるんです。ピッコロさんにしてみれば、さぞかし気持ちイイでしょうねー。僕の場合そこまではしませんが、同じようにオイルを塗って暫くの間ラップに包んでおきます」

すると、いい具合に油が馴染んで適度な湿気が保たれ、乾燥も防げるという訳か…なる程お肌と同んなじだ。

オリーブオイルとはいっても、勿論食用ではなく、化粧用のそれだ。岡山シンフォニーホールでの仕事の際、1Fの売店にて買った瀬戸内産の純正オリーブオイルを現在使っている。

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だがこれに至るまで、やっぱりいろいろ試してみた。

馬油を使ってみたこともある。新潟で買った純正品。だがピッコロ本体は“植物”なので、動物性油はちょっと強すぎるし、動物臭い。それに最初は真っ白の馬油も純正ゆえに間も無く変色して使えなくなり、それを考えるとコストパフォーマンスも意外と悪い。

さて自分のピッコロの場合、バラバラにして入浴、なんて大それたことはとてもできないので、ガーゼの先端にちょいと含ませて、あまり擦り込まないようにして優しく塗ってあげる。管の中も掃除棒で水滴を拭き取る要領で、塗る。ちょっと付け過ぎたのであれば、別の布等で拭き取る。この時、タンポに油が付いちゃったらとても厄介なことになるので、絶対付かないように気をつける。

フルートを丁寧に磨いてピカピカにした時と同じく、このようにオイルを塗った翌日に、ケースを開けた時のあの楽器のキラキラ感が結構好きだ。尤も、いつもの音色からはちょっとだけ離れてしまい、元通りに鳴るまで多少時間がかかるのだが。


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