ハノンのギモン

ピアノの学習者なら誰でも知っているであろう指のトレーニング教則本「ハノン」。

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第1部「ドミファソラソファミレファソラシラソファ….」から始まるポピュラーナンバー。この後いろいろと形を変えながら20番まで続く。

ある日、これを弾いていて「あれ?」と突然疑問がわいた。

この20曲のうち、上行形と下行形とで音列の違うのがある。

つまり例の1番で言えば、上行形の右手の運指が12345432と来た場合、下行形は54321234とあるべきであり、音列もそれに即して鏡像のように対称的に並ぶ。

ところが、下行形に於て、そうなっていない音列の曲が幾つかあるのだ。

それはいきなり2番に出てくる。下行形は印刷ではソシドレドレミとなっているが、これは上行形を真逆にしたのとはちょっと違う。正確にはソシドレドレミだ。2番目の赤い音符が正解。勿論指使いも54123234ではなく53123234が正しいひっくり返し方だ。

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このようにして細かく見てみると、本来の反転形と違うのが20曲中8曲もある。それらをザッと列挙してみる。

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さてところで、なぜこのようになってしまったのか?ハノン自身がこう書いたのか、校訂者が変えたのか、それともミスプリか….それは定かではない。

ただ、これら8曲について本来の音形(各一番右)の通りのパターンで弾いてみると…何かこう、音楽的でないのだ。

そしてこの8曲以外の、第6,9,12,15番についても、実は一番最後の小節で少し音が変えてある。スムースに最後のCに入る為だ。

という訳で、ハノンは多分この一連の課題を、ただの機械的な指の練習に終わらせたくなかったような印象を受ける。特に5番や20番などは、それぞれわざと1音ずらしたり一部を反転させたりで、「弾いてて楽しい〜」なんて思うような味付けをちょっと加えたのではないか。

とはいえ、たとえ音楽的でなくても、自分はこの本来の音形の方が 今は好きである。

第2部以降にも同じような疑問だらけだが、もはやここで細かく追求することもないだろう。そんなに暇じゃないし。


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