思い出の恩師達

丁度ひと月前の記事「最近の先生と生徒」にまつわる話。

同年代の音楽仲間との会話で「オレ達の頃って、たまにブッ飛んでた先生とか居たよな」と盛り上がったりする事がある。

確かに怖い先生なのだが…何かちょっと感覚がズレていて、可笑しくても笑うに笑えない、そんな先生もいらっしゃった。自分の師匠ではないのだが、その弟子達の話によると相当な人物であったようだ。

その代表格が金管のI先生。自分は直接は関係ないので、そのエピソードは心置きなくここで披露できるというものである。

エピソード1 レッスン中にて

怖いながらもレッスン中によく寝てしまうそうである。また靴下を脱いで自分の譜面台にかけて足の爪を切り始めたり、いろいろな事をしている。弟子はそれだけ自分の演奏がつまらないからだろうと、一所懸命吹くのだが、それでも(これは完全に寝てるな)と思って気が緩み、ミスったりすると、突然起きて怒られるそうだ。

「お前、これはもっと速い曲だろう。なんでそんなに遅く吹くんだ?ちょっと吹かせてみろ」とおもむろに自分の楽器でそのエチュードを吹き始める…が、やっぱり先生にも早過ぎて吹けない。「う〜む、やっぱり吹けないな」

そこで弟子がちょっとホッとしていると、「ボクは吹けないけど、君は吹けなきゃ駄目だよ!」と。これまさに名言だと思う。

エピソード2 パン屋にて

弟子達数人とパンを買いにいった時。

先生「これとこれと、これ下さい」

パン屋のおばチャン「これだけじゃ判らないよ。ちゃんと名前言ってくれなきゃ」

先生「◯◯です」と、パンではなく自分の名前を告げた。

エピソード3 学食にて

学食で弟子がカツカレーを食べていた時、I先生現る。

「お、旨そうだな。カツカレーか。そのカツ、あったかいの?」とおもむろにそのカツに自分の手のひらをベチャッとあてる先生!「お、あったかいな」弟子固まる。

エピソード4 駅にて

I先生は某プロオーケストラの首席奏者でもあったが、着替えるのが面倒臭いのか、何と自宅から燕尾服を着て会場に来ちゃうそうだ。そして本番が終わったらやはりそのままの格好で楽器ケースを抱えて帰る。

その途中、駅で弟子に遭遇。反対側のホームに居た弟子は、線路越しに大声で「△△君、△△君!」と燕尾服姿の師匠に声をかけられ、恥ずかしくも他人のふりはできず、大いに困ったそうな。

自分の知る限りでは、流石にフルートの先生で、ここまでのお話は聞いた事はない。流石は金管!なんて思ってしまう。

また次の機会に別の先生の話をしたい。

 


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