展覧会の絵

「ナニコレ珍百景」というテレビ朝日系番組がある。

そこでいわゆる珍しい光景や建物を画面に映し出す際に、いつも必ず鳴るBGMが、ムソルグスキー作曲&ラヴェル編曲「展覧会の絵」より終曲「キエフの大門」のクライマックス部分である。

丁度今、“会社”でこの曲のリハーサル中だが、パート譜最後のページの中盤でこの部分に差し掛かると、「ナニコレ」を思い出して可笑しくなってしまう。番組もよりによって、何でこの曲を引っぱってきたのか。

最近はこのようにテレビのいたる所にクラシック曲が出てくるから、曲名よりも「◯◯の曲」という印象が強い。

例えば、チャイコフスキーの「葦笛の踊り」は某携帯電話会社のCM曲、ヴィヴァルディの「冬」は某自動車会社のCM曲…という具合だ。善し悪しはともかく、クラシック音楽が普及していくひとつのスタイルなのかな〜とも思う。

さて「展覧会の絵」に話を戻そう。

自分は子供の頃、この曲に大変な勘違いをしていた。この曲の存在を知ったのは確か中学生の頃。「これはイイ曲だぞ、ヨッジ、聴いてみろ」と父がいきなりLPを買って来たことによる。

それはニューセラフィム社から出ていたカラヤン指揮&フィルハーモニア管弦楽団のレコード。レスピーギの交響詩「ローマの松」とのセットである。

時間の都合で、A面は「展覧会の絵」の第8曲「カタコンベ」の後に続く「死せる言葉による死者への呼びかけ」という部分まで。B面は第9曲「バーバ・ヤーガの小屋」から最後まで。その後「ローマの松」全曲。

ところがジャケットをよく読まなかった自分は、A面で「展覧会」は終わりで、B面全部が「ローマ」だと思い込んでしまった

随分静かに終わる曲なんだなあ。全体的になんて暗い曲なんだろう」(「カタコンベ」を「キエフの大門」と思い込んでいる)

随分恐ろしい出だしだなあ」(「バーバ・ヤーガ」を「ローマ」の出だしと思い込んでいる)

凄い盛り上がりだ。まるで曲が終わっちゃうみたいだ」(「キエフの大門」を「ローマ」の「カタコンベの松」と思い込んでいる)

こんな具合である。奇しくも両曲共「カタコンベ」が入っているが、両方共このように間違えて聴いていた。「カタコンベ」とはローマの地下のお墓の事だが、とんだ墓違いであろう(笑)

この大いなる誤解が解けたのは、だいぶ大きくなってから。多分大学生になってからだと思う。人前で恥をかくところだった。確か「展覧会の絵」を生で聴き、拍手しようとしたら曲が「バーバ・ヤーガ」に突入!その時の「えっ!?」というカルチャー・ショックは今でも何となく覚えている。


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