“寄せ集めオケ”の汚点

ここ数年程、参加していた某オーケストラがある。最近飛ぶ鳥を落とす勢いで盛り上がっている某バレエ団のピットで演奏しているオーケストラで、事務局はしっかりしているものの、基本的にメンバーは「寄せ集め」である。

だが、長年同じような顔ぶれで演奏しているうちに「固定メンバー」意識が強くなってきて、自分のようにたまに乗る人間は「エキストラ」と見なされるようである。本当は全員エキストラなのだが。

このバレエ団はどうやら5~6月、7~8月、10~11月、12月、そして2~3月とシリーズが分かれ、東京をはじめ、北海道から鹿児島まで様々な所で公演があり、このオケも専属でついて行く。特に5月と10月のシリーズが長くて、自分もよく乗っていた。

しかし自分のような「エキストラ」はだからといって必ず依頼される訳でなく、この辺がスケジュール調整上、大変困ることである。

考えてみれば結局これに振り回されたことは1~2回どころではなく、今年も同じようにスルーされたので、それならばいっそのことこのオケに加わるのは止めようと思って、このたび事務局に「辞表」なる文書を出しておいた。ギャランティは安いし、待遇も悪いから、自分にとってはまあこれですっきりである。

ところが木管のとりまとめをしているらしいCl奏者から手紙が来て、「もっと大人になって下さい」と書いてあった。一体なんのこっちゃ。他人に大人ぶりを要求する前に、自分が大人の演奏をすべきではないか、発情した山羊の鳴き声みたいな音色のくせに(といっては山羊に失礼)なんて腹が立ちながらも、いや待てよ、本当の大人ならいつまでもこのような集団には関わらないものであろう、と気づいた。

いわゆる財団法人オケはちゃんと入団オーディションがあって、受かったらちゃんと雇用契約をして団員となり、更に厳しい試練を経てようやく一員として認められるのである。だからどのオケも凄く上手い。

逆に、1つの空席に対して数十人が争うオーディションというものを経ずに、このように「口約束」だけで何となく集まってしまう団体は、従って演奏のレヴェルに大変な問題が生じる。早い話が下手なのである。音色やリズムに問題がある奏者が複数いて、木管セクションなど音程は合わずタイミングもバラバラ、同じ曲を何回も演奏しているのに、サウンドに磨きがかかってこない。音楽の内面が出てこない。そんな不満が数年間少しずつ蓄積されてきた感じだ。下手なのに仲間意識だけはどんどん強くなって「俺達」「私達」で固まって行く。

だから飲み会や演奏旅行ではいつも皆仲が良い。果たしてお互い本音はどうなのカナ?と思っていたら、木管の宴の中に弦楽器が1人いたりすると、彼は途端に他の弦楽奏者の不満をぶちまけていた。あ~やっぱりそーなんだ。先程の山羊にしても「楽器さえ吹かなきゃ面倒見のイイ人なんだけど…」みたいな不満は必ずや周りの誰かが抱いている筈である。でも「大人」だから(もしくは「仲間」でいたいから)口が裂けてもそれはいえない。大人のアマチュアオーケストラ。

口約束だけで集まっている「正団員」、そしてこうして陰口をたたく仲の良いメンバー達、変な責任感で干渉してきた山羊・・・もっと大人になってほしいものである。まあもう関係ないことだが。

 でも・・・こんなオケでいいんですか?Kさん。


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