おんがく探検隊

燕尾、タキシードや黒服以外の変わった衣裳を着てフルートを吹く事は昔1度だけあった。プッチーニのオペラ「ボエーム」の中で兵隊の格好をしてピッコロを吹くという本番。

その風貌はいわばマネの名画に引っ掛けて「ピッコロを吹く中年」といいたいところだが、当時はまだ29歳だった。

それから15年経ち、久しぶりに衣裳を着て出演した本番が「日生劇場国際ファミリーフェスティバル2006・シリーズおんがく探検隊・東と西のクラシック」というシリーズ。毎年夏休みに親子を対象に開催していたそうで、僕は後で知ったがかなり人気のあったコンサートだそうだ。「あった」と過去形なのは、10年続いたこの「探検隊」も今回で打ち切りだそうな。

今年も7月3回公演のところ、売行きが良過ぎて1回追加公演となった。 
企画構成台本編曲等、全て仕切っているのは、最近TVでよくお見かけする作曲家、青嶋広志先生。実は僕が大学1年生の時のソルフェージュの先生である。20年以上前のご縁でこうして仕事に誘って頂けるのは、本当にありがたい限りである。

ところでこの「東と西のクラシック」ではどんな格好をしたかというと、なかなか強力!「120年程昔、初めて日本に西洋音楽が入って来た」という背景なので、僕の役は元雅楽奏者、従って紋付羽織袴プラスロン毛のカツラだ。衣装係の人達が2人掛かりで着付けてくれるので、ビシッと決まってフルートさえ持たなければ別人みたいだ。

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しかし、ただ衣裳を着てフエ吹くだけでは許してもらえない。ちゃんとセリフがあって振付けもある。この点についてはド素人だけに、かなり苦戦した。「声が小さい」「動きが悪い」等、ケッコー自分なりに頑張ってるつもりなのに、演出の先生に注意されまくって、これには流石に挫けそうになった。開演幕開けの直前まで、舞台上の階段の昇り降りの練習してたりして、もうフルートどころじゃない。役者って大変なんだなあ・・・。

だが幕が開いてしまえば、もうあとは前進あるのみ。青嶋先生と声楽家&器楽奏者、総勢11名による「おんがく探検隊」は4日間に渡る愉快なコンサートを無事に終えることができた。本当に楽しかった。

ちなみに、何日目かにウチの家族も観に来た。よりによって近所の友達親子を2組も連れて。カミさん曰く、幕が開いてロン毛の僕を見た時、一瞬友達連れて来たのを後悔したそうだ。そしてその後は舞台をあまり正視できずに、ずっと下を向いていたらしい・・・。


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